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成果

プロジェクト研究の成果が「Journal of clinical biochemistry and nutrition」誌に掲載されました

成果

当センターが県内企業とともに参画した農林水産省委託プロジェクト(課題名:地域の農林水産物・食品の機能性発掘のための研究開発)における共同研究成果が「Journal of clinical biochemistry and nutrition」誌に掲載されました。当センターは同プロジェクトにおいて開発した定量法を用いて納豆に含まれるポリガンマグルタミン酸を定量することで、ポリガンマグルタミン酸を豊富に含む納豆が高脂肪食摂取マウスの脂質代謝、腸内細菌叢に与える効果を明らかにすることに貢献しました。

 

【掲載内容】

〇論文タイトル

「High poly-γ-glutamic acid-containing natto improves lipid metabolism and alters intestinal microbiota in mice fed a high-fat diet」

(ポリガンマグルタミン酸高含有納豆は高脂肪食摂取マウスの脂質代謝を改善し、腸内細菌叢を変化させる)

〇著 者

田村基((国研)農業・食品産業技術総合開発機構)、渡辺純(帯広畜産大学)、野口友嗣(茨城県産業技術イノベーションセンター)、西川宗伸(タカノフーズ株式会社)

〇掲載号

Journal of clinical biochemistry and nutrition誌 Vol.74 (1)、p.47-56(2024)

〇概 要

  • ポリガンマグルタミン酸(納豆の粘りの主成分)を豊富に含む納豆が高脂肪食における腸内細菌叢および脂質代謝を改善できるかどうか、マウスを用いた動物試験によって調べた。
  • 納豆を添加した高脂肪食を摂取したマウスの肝脂質濃度は対照群より有意に低く、糞便中の腸内細菌叢が変化した。
  • 納豆と煮豆はどちらも高脂肪食の代謝に影響する一方、納豆の添加によりグルコースと脂質の代謝に大きな効果が見られたことから、ポリガンマグルタミン酸は納豆の機能性に重要な役割を果たしている可能性がある。

詳細はこちら(J-STAGEのサイトへの外部リンク)

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jcbn/74/1/74_23-35/_article

 

(参考)農林水産省委託プロジェクト(課題名:地域の農林水産物・食品の機能性発掘のための研究開発)について

https://www.affrc.maff.go.jp/docs/project/pdf/jisseki/2016/seika2016-173.pdf